田中民江 2ndアルバムお江戸レコーディング [仕事色々]
晩秋の休暇、2回目のブログアップデイトです。
10月9,10日の秋の連休に広島のヴォーカリスト田中民江さんの 2ndアルバムレコーディングを行いました。1stアルバム「Lyrics Of My Heart」リリースが2015年。2年前に「今度は東京でレコーディングしましょう」ということで夏にスケジューリングするもコロナで延期。ペンディングを重ねてようやく実現しました。前作は僕のプロデュースで福田重男p、高瀬裕b、広瀬潤次dsという東京メンツと、藤井政美ts、山本優一郞b、吉岡洋允dsという広島メンツの組み合わせでレコーディングしました。
今回はより豪華に3つのセッションを計画。既に8月に広島でレコーディングを行った布川福田DUOで3曲、布川に浜崎航ts,fl、堀秀彰p,key、織原良次b、ジーン重村dsというクインテット編成で4曲、布川、西川直人org、関根豊明dsというオルガントリオで3曲。そして、ダメ元で「民江さん、お師匠さんのウィリアムス浩子さんに2曲くらいゲスト参加してもらうのはどうですか?」と聞いてみると、浩子さん快諾&全てのヴォーカルレコーディングのディレクションをして頂くことになりました。浩子さんはクインテット編成の日に2曲デュエットで参加しました。
そしてレコーディングスタジオは、何と小岩オルフェウス!今年はホントに小岩に縁があります(笑)。民江さんは眼科病院長ですから10/10広島へ帰る新幹線があるうちにレコーディングを終えないといけません。両日ともに朝10時のレコーディングスタートとしました。
というわけで…
●10/8(土)前乗り両国ホテル
夕方に僕の楽器、機材をスタジオに搬入して、両国へ戻りました。こんな素晴らしいロケーションで、初のお江戸下町2泊3日のビータの始まりです。
民江さん、浩子さん到着して3人でデュエット曲を部屋リハ約1時間。その後いきなり前打ち上げ。民江さん、さすがのメンタル(笑)。あ、お酒はセーブされていましたけどね(呑んだのは主に僕)。
●10/9(日)
人生初、隅田川を眺めながらの優雅な朝食。
9時出発して小岩に電車移動です。セッションは織原くん、ジーンちゃんのトリオで始まりました。僕はスティール弦アコギ。ECMっぽいサウンドイメージで最高のフレットレスベーシスト織原くんをフィーチャーしたかったのです。曲はアントニオカルロスジョビンの 「Dindi」。織原くんと民江さんのDUOから始まる感じは完全にアレンジャーの目論見通りの素晴らしさでした。イエーイ!
2曲めは今回のアレンジ目玉の1曲、イヴァンリンスの名曲「The Island」。音楽家人生で初めてフルートのラインを書きました。堀くんはアコピとキーボードを織り交ぜてプレイ。僕はナイロン弦アコギ。予想以上の素晴らしいサウンド、これはアルバムの売りの曲だな。続いて浩子さん参加のデュエット曲です。
まずはミニーリパートンの大ヒット曲「Lovin' You」。当然カヴァーも多い曲なんで、ここはスイングでやってみました。これもスティール弦アコギ。そして4曲めはゴキゲンなジャズスタンダードスイングナンバー「Exactly Like You」 。僕は、ソロはEncounterの2人に任せてヤマオカD50で4つ切りに徹します。浩子さんはただただ流石!師弟のコンビネーションはバッチリですね。あ、内容はあまり語らないようにしておきましょうね。乞うご期待!
バンドのテイクが決まったら、浩子さんのディレクションで歌の直し。これ、僕には絶対できなかった。細かい発音チェックと歌詞を考えての歌い回しのチェック。浩子さんには大感謝です。勉強になりました。20時前までには仕事を終えて…
初日からBack In Timeの隣のビストロHIROで打ち上げ。こういう宴をいつも欠かさない民江さん、素晴らしいです(笑)。僕と浜ちゃんでワインをかなり頂きました。吞み会で嬉しかったのは、浜ちゃんに人生初のフルートアレンジをやけに褒められたこと。全く手探りだったから(音域をネットで調べたり…)。やった甲斐ありました。
●10/10(月)
レコーディング2日めは、コロナになってから何回かやってるオルガントリオにしてみました。民江さんにオルガントリオの気持ちよさを体験して欲しかったのです。直ぐモダンジャズサウンドになりますからね。
まずはバートバカラックの名曲「Look Of Love」。いい曲だよなあ。でも微妙に2拍子が入ったり、コード進行も難しいんですよね。二日酔い気味の午前中、力の抜けたいい感じ(?)にできたかも(僕はですが)。ヤマオカD50でケニーバレル翁気分でした。
2曲めは、コロナ時代になってアレンジ考えた「Danny Boy」。戦争に行った息子の帰りを待つ母の気持ちを歌った曲、あまりにタイムリーな楽曲になってしまいました。これはただただ民江さん素晴らしく、ワタクシ演奏中に感動してウルウルしてしまいました。これもスティール弦アコギ。
ラストはアップテンポスイングナンバー「It's Alright With Me」。民江さんと何度もリモートで練習した曲です。練習の成果あったぞ!西川くんの前にぐいぐいトップに行くオルガンベースの感じと進境著しい若者関根くんのコンビネーションが実に気持ちよかった。この曲はD50でまさにモダンジャズサウンドになったかな。
演奏はおやつどきくらいには終わって、時間ある限り歌の直しなど。充実した2日間でした。なんだかんだ約3年越しのプロジェクトの僕のアレンジと演奏に関するミッションはコンプリート!とにかく嬉しい驚きは、民江さんの日々進化して行ったヴォーカルです。素晴らしいです。
さて、普通だったらミックスの話などになって行くのですが…、
民江さんと浩子さんの師弟コンビ、まだまだ詰めようということになりました。来年の1月にもう1回歌のレコーディングをします。さすが手術など日々行うお医者さんの完璧主義というところかな。僕としては全然OKなんですけどね。というわけでリリースは来年のいつか、ってところでしょう。お楽しみに。僕も楽しみです。
ちなみに2020年クリスマスの田中民江さん無観客ライブ映像は以下です。
そしてこちらは民江さんの旦那さんのトッシー先生との楽しい男の子話(笑)。
●もう秋ですが(2021年夏の想い出 フェラーリ初体験!)
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