真冬のジャズ渡世人ひとり旅2023ミッションコンプリート [仕事色々]
多分初めて2月に行った
真冬のジャズ渡世人ひとり旅2023
無事ミッションコンプリート!日々異なるミッションで、まさに渡世人稼業の醍醐味を味わうことができました。そして各地での盛大な歓待はいつもありがたい限りです。以下、日記風に記録に残しておきます。
●2/4(土)羽田空港~広島
最初は広島に2泊。ライブではありません。昨夏から3つのセッションをレコーディングしている田中民江 2ndアルバムの最終歌入れレコーディングを広島で行うのです。この日は前乗り。最高のお寿司屋さんからの何とカラオケ!酔拳ギタリストも歌いまくりで(苦笑)、いつものように楽しい宴となりました。
●2/5(日)広島 St. Rui's Studio
広島ではいつもこの郊外のスタジオです。昨夏、福田重男とDUOに民江さんの歌で録音した3曲の最終歌入れを行いました。エンジニア数井さんとご挨拶してリラックスした雰囲気で歌入れは進みます。民江さんはホントに上手くなったな。今回の録音曲はルバートがかなり多いんだけど、よく後から歌えるもんだと感心しました。相当な練習をしていることは間違えありません。Night And Day, Our Love Is Here To Stay, Easy Livingの3曲、いいテイクが録れました。今回のレコーディングは、ウイリアムス浩子さんの素晴らしいヴォーカルサジェスチョンがとにかく助かりました。まさに「師匠」って感じ。渾身の力作なんで、出来上がり楽しみにしていてくださいね。
そして連日の打ち上げはこちらに来るとお馴染みのイタリアン。トッシー先生と民江さんの何とも仲睦まじいショットもどーぞ。何てったって新作タイトルは「Love Songs」ですから。ちなみにバローロの蒸留はマローロ!
●2/6(月)広島~福山 ”お茶屋亭”
布さん道場ジャムセッション
広島から新幹線移動で福山へ。”お茶屋亭”を命名したのは福田重男氏、何のことはない、まぶだちソウルブラザー佐藤茶さんのお宅1Fです(笑)。僕のオンラインサロン会員の前原さん、辰川さんなどいつも集まる人たちで楽しく盛り上がりました。福山に定期的に来るようになって12年余り。ジャムセッションがすごくレベルアップして楽しく嬉しいな。もちろんジャズ渡世人布川は全曲弾き倒れました。
●2/7(火)福山~岡山 喫茶壱番館
布川俊樹 橋本アリサ DUO
福山からは在来線移動で岡山へ。昨秋の藤野ジャズキャンプ2022にヴォーカリストとして唯一参加して頂いた橋本アリサさんとのDUOです。そのイベントに参加してくれたもう一人の女性ベーシストが佐藤ももこさん。2人は初対面だったんだけど、2人とも岡山在住!何と言う奇遇でしょう(驚)。ということで、ももこさんも2曲ゲスト参加となりました。最初にアリサさんと知り合ったのは岡山でのジャムセッションだと思いますが、お茶屋亭で何回かレッスンしたり、彼女がジャズヴォーカルを始めた初期から知っています。今回のライブはあまりにレベルが上がっていてビックリでした。何と今年に入ってLAレコーディングしてきたらしい。いやはやそのヴァイタリティーとパッションには脱帽です。とても刺激を受けました。ライブ後は昭和歌謡なお店で焼酎飲みながら音楽談義。
●2/8(水)岡山~神戸甲南山手 Gallery Zing
布川俊樹 小田千津子 DUO
岡山から新幹線で大阪梅田のホテルにチェックイン。ちょっと休んでから電車で何度もお世話になってる Gallery Zingへ。布川ミュージック(特にVALIS)の日本屈指の理解者つーこさんとの難曲揃いの4回めのDUOです。お互いのオリジナル楽曲にコンテンポラリージャズの名曲を織り交ぜたセットとなりました。特に難しかったのはチックの「Love Caslte」。相当練習して臨みました。またこの日は洗足の約20年前の生徒、田沼健一くんが自らのパン屋をオープンする日。彼は僕の「Kupu Kupu」という曲が人生の1曲だそうで何とお店の名前にしてくれました(感謝)。ということで、ライブは500km遠隔お祝い演奏「Kupu Kupu」でスタートしたのでした。ライブ終了後はいつも来てくれる友人たちと焼肉で盛り上がりほぼ終電で大阪へ。
●2/9(木)大阪梅田オルウェイズ
Heads Or Tails? Featuring 布川俊樹
納浩一オンラインサロンのマネージメントもやっている津田藤宏くんの提案で彼がやっているバンドにゲスト参加です。まあ、連日の凄まじい難曲揃い、全曲イケイケのアップテンポコンテンポラリージャズフュージョン楽曲のライブでしたね。もちろん相当準備して臨みました(初見で弾けるような曲ではありません)。嬉しかったのは、僕の「Dancing In The Darkness」、「Mad Hatter Blues」の2曲をリーダーの藤井泰宏さん(as)がホーンアレンジして相当練習してくれていたこと。後輩世代ミュージシャンがそういうことをやってくれるのは何とも嬉しいなあ。その他、バンドのオリジナル曲、ウェザーリポート「Elegant People」、ブレッカーブラザーズ「Some Skunk Funk」など僕らフュージョン世代には堪らない選曲。何とかミッションコンプリート!
ライブ中、ステージ後ろの動画に直ぐキャプションやら画像とか出るのがスゴい!振られて座右の銘「人間万事塞翁が馬」を語るの巻。
●2/10(金)大阪~岐阜BAGU
布川俊樹 鈴土靖 LIVE & Jam Session
大阪から岐阜へはゆっくり在来線で移動して、岐阜に到着。高校同級生の鈴土靖くんに飛騨牛ランチをご馳走になりました(感謝)。実は彼と色々話したりするようになったのはここ数年。ヴァーチュオーゾ赤坂で出会ったと言ってもいいでしょう。彼は渡世人とは真逆の堅気中の堅気の立派な方ですが、兼業のギタリストとしても素晴らしい腕前なのです。昼食後はそ岐阜案内をしてくれるという話もあったのですが、悪天候だったので、彼のお宅で軽くリハーサルやらプチレッスン的なプレイのアドバイスなど。本番は沢山の岐阜のプレイヤーで盛り上がる宴となりました。鈴土くんとは高校の頃は全く話したこともなかったんだけど、爺になってこういう繋がりができるとは、人生も面白いものです。
●2/11(土)岐阜~川崎市多摩区自宅
岐阜からの新幹線を小田原で降りて小田急ロマンスカーに久々に乗ってみました。若干新横浜経由より時間かかるけど、乗り換え少ないし、名古屋あたりだったらそのルートの方が楽な(僕にとっては)ことが判明。遠足、じゃなくて渡世人のタビは帰宅して
ミッションコンプリートです。7泊8日のタビ、無事終了!
最後に一つ書いておきます。僕がジャズ渡世人を自称したのは、2011年震災後のことです。あれで、何かが変わった。自分ができることを喜んで頂ける方のいるところには何処にでも行って(地方であるかどうかは関係ありません)演奏し楽しい時間を共有する、そういう意識です。それ以前は、僕は基本「自分の音楽を世にアピールする、自分の好きなことをする」という思いでライブ演奏を行っていました。ジャムセッションやヴォーカル伴奏などはほとんどしていませんでした。
一宿一飯の恩義に報いて忠義を尽くす(比喩ですが、かなり現実でもあります)、まさに渡世人の矜恃です。僕ができる忠義とは、日々毎日違う場で、より良い演奏をすることであり打ち上げで楽しい場を共有することです。様々に起きるハプニングにも対応してその日のミッションをコンプリートして行くこと、それが最高に楽しくありがたいことなのです。まさに人間万事塞翁が馬道とも言えますね。
今後ともジャズ渡世人、布川俊樹をよろしくお願いいたします。今回大変お世話になった各地の皆さまにはこの場を借りて御礼申し上げます。どうもありがとうございました。
おまけ
●2/16(木)目黒区八雲 BAKESHOP KUPUKUPU
上記の田沼くんのパン屋さんへ陣中見舞い。場所は目黒区八雲自由通り沿い。ここは僕にとってはあまりに懐かしい場所です。通ってた中学がこの辺りだったから、駒沢公園~八雲界隈はよく学校帰りにうろうろするまさに「シマ」でした。都立大学中古レコード店ハンターを物色してから電車乗るのがルティーン。
忙しいだろうからパン買って直ぐ帰るつもりだったけど、めちゃ熱い田沼店長の「パン作りのこだわり」をとくとくと拝聴することに。発酵時間を普通より長く取っているのが彼のこだわりということで、パンのちょっとした出来もインプロビゼーション、ジャズだ!ということでした。
ワインのお供に合いそうなパンとこの日のランチ用のパンを選んで駒沢公園でランチ。風強くて寒かったけど、小一時間散歩して最高の気分の昼下がりとなりました。