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ジョン.スコフィールド.トリオ! [音楽雑感]


遂にやって来た!

史上最高のジャズギタートリオ初来日!

on bass スティーブ.スワロー、on drums ビル.スチュワート…、

そして僕の心の大師匠、on guitar は、もちろん…

ジョン.スコフィールド!


独断で史上最高!と書きましたが、僕にとって、ジャズギターの歴史上最高のトリオです。このトリオ、もちろんライブ盤「アンルート」の3人です。皆さん持ってますか?ジャズギターを志す人はマストだから絶対聴いてくださいね。

ジョンさんとはライブ2週間くらい前からメールでやり取り。考えてみて前回会ったのは、中目黒のお蕎麦屋さんにお連れした4年前(「ジャズの壁を超える100のアイディア」所収)だからなあ…。久々の再会を楽しみにしていました。ビックリしたのは、ライブ2日前に「トシキ、4弦032インチ持ってるか?忘れちゃったから悪いけど持って来てくれない?030だったら持ってるんだけど…」ってメールが来たこと。前日、G Club Tokyoでレッスンだったから012トップのセット買って持って行きました。師匠の頼みにお応えできるのは嬉しいことです(笑)。

僕が行ったのは10/11(木)の1stセット。今回は納ちゃんを誘いました。彼はスティーブスワローさんを尊敬してるからね。ロビーで待ち合わせしてお店へ入ります。席はかなり前。当然のことながら、色々な人(ミュージシャンや生徒、ギタリストの知り合いetc…)に会います。席に座ったら、以前ギブソンジャズギターコンテストの本選で会ったことのある釧路のギタリストが隣だった(笑)。思わず懐かし話に…。

で、ちょっと楽屋に納ちゃんとお邪魔します。渋谷東横のれん街で買ったお土産持って。typical sweetsってことで、どら焼き(栗入り!)とおかき(笑)。

ライブ前だというのに気さくな彼らと楽しく記念撮影。ジョンさんに納ちゃんを紹介します。日本のファーストコールベーシストは、すぐジョンさんと共通の話題に。ジョンさんはトコさん(故日野元彦さん)のプレイを愛していました。若い頃、日野てるまさバンドのツアーに参加したときに共演したトコさんの強力に前で引っ張るグルーヴ感が大好きだったって以前言ってました。で、納ちゃんは、トコさんの「It's There」ってアルバムでアレンジ担当してるんですね。何とジョンさんとスワローさんがそのアルバムに参加しているわけです。あと、バークリー時代にボストンでスワローさんのプレイを見てるとも言ってました。僕もトコさんには大変お世話になったし、繋がる繋がる!


デュオラマコンビと大先達翁!
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もちろん2ショットも。
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ジョンさん、いい感じだなあ…。
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で、ライブはもちろん

素晴らしかった!

完全に円熟ですね。力抜けまくり。このセットではライブ盤の「Name That Tune」ような超アップテンポはなし。かなりシブい選曲でしたね。1曲めは「How Deep」って演奏始まりました。しばらくして気がついた。福布デュオに入ってるあのスタンダード曲じゃん(笑)。ビックリしたのは、何と「Confirmation」やったこと。あとカーラブレイ(彼女はスワローさんの奥様です)の「Lawn」とか美しかったな。アンプはVox、いい音だったなあ。とにかく全ての音がグルーヴしてて力抜けてる。最高です。

初めて見たスワローさんにもビックリ。ウォーキングベースの4分音符をオルタネイトピッキングで弾くわけ。相当変(笑)。あんなゆっくりな上下運動でよくグルーヴするもんだ。まさにワン&オンリーですねえ…。前傾姿勢でドラマーの方を向いて弾きます。ステージは下手(客席から見て左)からギター、ドラム、ベースというロック並び。クリームみたいだぞ(笑)。ビルさんはバカテクに走る感じでもなく実にシブかった。それで決めるところは当然バッチリ決める。

いやあ、何かジジイになって(失礼!)ジャズをやり続けるっていいな、って心底思いましたね。彼らのプレイは実に嘘がない。ウケを取りに行くなんてことはまったくなく、常にリラックスして集中しているっていうフロー状態。僕ももう54歳、ジョンさんは7つ上だから61歳。こんな歳になっても、やっぱり師匠は師匠です。ああいう音を奏でている先輩がいることは本当に嬉しいことです。

1st setが終わってもう1回楽屋へ。ジョンさんと話すと、「機材がトラブってた。演奏イマイチで悪かった。2ndも観て行かないか?」って言われたんだけど、まあ納ちゃんとちょっと仕事の話もあったのと、翌日の北海道行きが早かったから丁重に遠慮いたしました。でも、ちょっと調子悪いとかまったく関係ないね、あのレベルのプレイヤーは。機材調子悪いのも気がつかなかったし。2nd観た友人のギタリスト山口友生くんの話だと、後半はエフェクトボードを途中で外してアンプ直でやったらしい。その音が最高だったし、プレイもいままでで一番よかったって(笑)。まあ、すべてOKってことですな。

ってなわけで…、

渋谷でデュオラマコンビも気炎を上げたわけです(笑)。
俺たちもガンバロー!ハッピー黒ホッピー!
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そして1週間後、お礼のメールを出したらジョンさんから返信が来て

「あの日は厳しかった。今度はトシキにもっといい演奏を見せられることを願ってるよ」

だって。

確かに、1980年代のクレージーに盛り上がる感じとは違ったけど、もっと違った抑制と円熟って言うかそういうのが素晴らしいし、僕的にはまったくOKだったんですけど(苦笑)、否、最高!だった。


要は、あのレベルの方々は日々生きているが如く(昔の渡辺貞夫さんのCMの言葉みたい)、日々の演奏があり、それは当然ながら、本人にとって調子いい日も悪い日もある。でももうすべてが彼らの自然な表現となっているから、あんまり調子どうこうは大した問題じゃなくて、日々の生き様が表現になっているってことなんだって思うわけです。

ホントにまさに人間万事塞翁が馬、最近で言えば、茂木健一郎さん言うところの偶有性を生きているってことかな。その日はその日の表現がある!表現の優劣は聴き手との関係性で決まる(文章ヘタですいません。わかるかな?)。

とにかく、ジャズ演奏は楽しく奥深いってことを改めて実感した一夜となりました。

ジョンさん、どうもありがとう!



ジャズギター究極の到達点を示すすげーライブ盤
アンルート

アンルート

  • アーティスト: ジョン・スコフィールド・トリオ
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2004/04/21
  • メディア: CD


これは最近のDVD。洗足の授業でも紹介しています。
パリ・コンサート [DVD]

パリ・コンサート [DVD]

  • 出版社/メーカー: ヤマハミュージックアンドビジュアルズ
  • メディア: DVD


これは昨年の作品。
ア・モーメンツ・ピース

ア・モーメンツ・ピース

  • アーティスト: ジョン・スコフィールド
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2011/05/18
  • メディア: CD


おまけはジョンさんとのお蕎麦屋さん話がある
ワタクシのエッセイ(宣伝すんません…笑)。
ジャズの壁を超える100のアイディア (jazz guitar book Presents)

ジャズの壁を超える100のアイディア (jazz guitar book Presents)

  • 作者: 布川俊樹
  • 出版社/メーカー: シンコーミュージック・エンタテイメント
  • 発売日: 2010/06/02
  • メディア: 単行本









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