2014夏ジャズ渡世人タビ日記(後編) [日々のぬのさんのライブ]
おはようございます。3日連続アップデイト、これで完結。僕も夏休みーー!
なわけもないんですが…。もう夏の宿題山積みでどーしよっかって気分(嘆)。
●7/14(月)見附〜福井ウクレレクラスタ
さて、むっちゃんとの3日間のライブは終了。この後3本は多田誠司とのデュオツアーです。サックスとのデュオツアー、まさに己の実力が問われる音楽形態です。多田くんは付き合い長いし、ちょっとしたセッションや大学関係のイベント、香取オケなどでは何度も一緒に演奏して来たけど、これは初めての自主企画のガチな試み。楽しみだったとともにどうなるのか若干のプレッシャーもありました。
でもですね(イッヒッヒ)、これがバッチリだったんですよ。このツアー前に西荻窪ココファームで1本やってみたんだけど、通常デュオではやらないようなオリジナルとかやっても全然できちゃう。相当面白いデュオでした。僕のオリジナルで「Kupu Kupu」「Dancing In The Darkness」、多田君の新曲「Zan-Sho」。あとはその日の気分でスタンダードやコンテンポラリー系の曲を演奏しましたね。とにかくタイムやグルーヴがホントにしっくり来るからストレスなくできる。もう最初のライブからそういう感じだったからビックリしました。今回ツアーで2セット純粋デュオだった日はこの日だけ。心地よい緊張感と疲労感ってとこでしょうか。2人だけだとホントに達成感あります。
店の紹介もしましょうか。ウクレレクラスタは、僕のローディーで最もちゃんとした奴だった(理由は後で説明します)岩佐高征が開いた福井屈指のウクレレショップ(スクールでもある)です。僕はこけら落とし開店パーティーと昨年のFoundで2回演奏してる。小さいスペースだけどとってもいい響きがします。
岩佐君。彼は脱サラするときに酒を断った。
相当飲む奴なんだけどね。ところがこの日は一緒に
飲みました。上手く行ってるってことです。素晴らしい!
演奏終了後は彼と2人色々人生を語って飲みましたです(多田くんは気をきかしてくれたかこの日は引けました…笑)。実はこの岩佐くん、相当すごい奴です。30歳ちょっとで3人目のお子さんができるらしい!いや、御立派!彼は20歳前後に東京出て来て僕の生徒になり、すぐローディーになった。実にしっかりしてて気がきくし、何頼んでも自分で考えて上手くやった。ギターも上手かったけど、そういう人間だったからなのかな、勤め人になりました。子供もできて家も持ったしよかったよなあ、って思ってたら……。
2年前のVALISリユニオンライブを観に来てくれたときに彼から近況を聞いて呆れ驚きました。リーサラやめてウクレレ店をオープンする予定だっていう!!やっぱり音楽の魔力からは抜け出せないのかということなんでしょうが、僕的には「お前何考えてんだ!」ってところでした。(苦笑)。でもその目論見は昨年初に実現し、その後着々とウクレレを福井に定着させています。大した奴です。
今回会ってまたまたビックリしたことはですね…、いまの世の中生き抜くのは大変だろうから「カブ栽培」を教えてやろうと思ったら…(苦笑)、何と数年前から彼もやってて、たまたま買ったカブが10倍になったって。あちゃー、俺より勝ってるじゃん(爆)。話を聞くと、チャートとかあまり知らずに適当に雰囲気で買ったらしい(師匠の負け惜しみです)。ここは、ということで彼の持ってる銘柄をかなり飲みながらヨッパライチャート指南(苦笑)。変な師弟であります。あ、でもカブ栽培の世界はとにかく勝ってる奴の方がエラい!!岩佐師匠、へっぽこアナリストですがよろしくお願いいたします。
ちなみにこの日の酒と肴がまた最高でした。もちろん
日本酒です。
岩牡蠣プリプリ!
日本海オールスターズ!
バロンドールはのど黒!焼きで頼んだつもりが炙りの
刺身が出て来たらこれが絶品激旨!
しこたま飲んで有意義な時間でありました。
お互いガンバローな!
●7/15(火)福井〜広島県福山DUO
さて、この日はまた強力な西への行程です。神戸まで行ってるのに、わざわざ新潟まで戻ってまた広島県。何かに似てる。その場合神戸を越えて広島まで行くっていうことが重要なわけです(あ、やめます…笑)。
見附に阿部さん、福井に岩佐くん、そして福山には…これまたソウルブラザー佐藤茶さんがいる!皆、彼のことを愛情込めて「お茶屋さん」と呼ぶ福山ジャズの中心的存在。
福山のライブは、前半が布川多田デュオ、布川多田+前原潔(b)、佐藤茶(ds)のカルテット。後半はジャムセッションということに。福山のミュージシャンもレベル高くて盛り上がるんだよなあ。
デュオライブスタートでございます。
後半ジャムセッションは福山噂のリズムセクション
「まりたま」と。ベースまりちゃん、ドラムたまちゃん。
何か猫みたいですが、まりもたまも一緒じゃーんと
ツッコんであげると喜びます。
余裕で見守る多田巨匠。
ジャムセッションは大団円に!
打ち上げは中華屋さんでした。あんまり覚えておりません。
P.S…このDUOという店を長年盛り上げて来たのは福山ジャズ界のカリスマとんさんです。嬉しいことに、とんさんは僕のプレイをすごく気に入ってくれていてとても可愛がられました。この店に来る度に、彼のテナーサックスとデュオでハッシャバイを演奏したものです。そのプレイはデクスターゴードンを彷彿させる本格ジャズの香りを感じさせるもの。素晴らしかったな。多田くんも若い頃からお世話になっているということでした。そのとんさんがお亡くなりになって娘さんの恭子ちゃんが3月に店をリニューアル。ガンバってます。これからも福山デュオを盛り上げて欲しいものです。僕も微力ながら力になって行きたいと思っています。
●7/16(水)福山〜高松Speak Low
多田くんは、高松はホームタウン。故郷への凱旋です。それもあって朝から彼は一足先に出発。僕は佐藤さんと昼飯食べて後から夕方に店に入りました。
この日のライブも前半がデュオ、後半がhitomi(vo)や高松ジャズユニットとのセッションです。これは飛び入り自由のジャムセッションではなく、リハーサルもしての共演でした。
前半のデュオは最終日ということもあって飛ばしましたねえ。All The Things You Are, Kupu Kupu, Zan-Sho, Old Folks, Dancing In The Darknessの5曲。しかしDancingみたいな曲がデュオ、しかもサックスと2人でできちゃうっていうのはよっぽどグルーヴやタイムがしっくり来るからです。思い切り2人で攻めの演奏してるしね。彼には今回はインスパイアされたなあ…。湯水のように湧き出るフレージングや展開のアイディア。ほとほとシビレました。僕も練習せねばな、と痛感させられたデュオツアーでしたね。
後半も楽しかった。高松メンバーは鶴島さん(tb)、鶴岡さん(p)のツルツルコンビに関谷さん(g)、宮本さん(b)、大野さん(ds)。インストは「Unit 7」と「Travels」。これ、特に「Unit 7」がですねえ、リハのときは崩壊、ボロボロでした(笑)。この曲、結構構成を間違えやすいんですね。サビ入りブルースでやけに1コーラスが長い。リズムももうひとつ切れがなくて、どうなるかと心配してたら…、
本番バッチリでした!何て本番に強い方々だ。プロっぽいぞ(笑)。何回かレッスンした関谷さんもすごく上手くなっててビックリ!「Travels」では鶴島さんの哀愁のピアニカが映えます。いい感じ!そしてインスト2曲の後は、真打ち、高松ジャズ界(?)の女王様 hitomi姫の登場。リオデジャネイロとLove For Saleをパワフルに決めます。彼女が登場するとメンバーは全員しもべとなってしまう女子力ならぬ女王力は凄い(笑)。まあそれはともかく、こうやって地元のジャズ者たちとのセッションはお客さんを和ませるし、とってもいいことだといま僕は思うんだよな。
この最終日の演奏は僕にとって(たぶん皆さんにとっても)特別なものとなりました。高松は3年前から僕にとって非常に馴染みの深い町となっています。ここには中学時代からの親友阿久根くんが仕事で赴任しています。その彼のおかげで2011年震災直後のSJPツアー以降(それ以前はたぶん1回仕事で来ただけでした)、今回が何と6回めなんじゃないかな。僕はそんな「我が心の高松」という気持ちを込めてアンコールで多田君とデュオで「Georgia On My Mind」を演奏したのでした。
そんな友人との縁からこの町を僕は訪れるようになったのですが、この日の打ち上げで、もっとパズルのように縁が繋がってることが実は判明しました。今回の高松ジャズユニット。まず阿久根くんと鶴島さん、宮本さんは慶応出身で近い3世代。宮本さんは慶応ジャズ研で僕より3年くらい上だから笹路さんとかビクターの駿河さんとはジャズ研仲間(僕も大学時代は慶応ジャズ研には出入りしていた)。鶴島さんは慶応ライトミュージック。ビッグバンド界では香取氏(彼は早稲田ハイソ出身)とかを間近に見ていたようです。弁護士の関谷さんは多田君の同級生で、何と多田君をジャズの道に進ませた張本人で、高校生の頃はディープパープル一緒にやってたらしい(多田くんはヴォーカル!…笑)。で、僕は3年前から関谷さんを何回もレッスンしたことがある。もう縁が繋がりまくっているんですね。
そんな話に盛り上がった打ち上げは最高に楽しかった…。
それでは、今回の締めの写真集です。
白熱デュオ!これはアンコールのGeorgia On My Mind
のような…。
多田巨匠、フルート!
おいら。
高松ジャズユニットと Unit 7。大野さん、本番に
なったら急にスピード感あった(笑)。いい演奏!
鶴島さん、Travelsではピアニカ。
hitomiちゃん登場!
もういっちょ!多田君とのショット。宮本さん(b)も
シブい!
後ろのギターは関谷弁護士。
最後に記念写真を2枚。真ん中ドーンは阿久根くん。
お疲れさまでした。どうもありがとうございました。
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