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コンテンポラリージャズギターの父 [音楽雑感]


先週6/5(火)ブルーノート東京にジムホール翁詣をしてまいりました。

僕にとっては、直接の師匠的存在ジョンスコフィールドさんやもう一人のコンテンポラリージャズギターの雄、パットメセニーさん、ギター界のセロニアスモンク的存在、ビルフリーゼルさんたちが兄のような存在だとすると、ジムホールさんは父です。彼なくして、現在のコンテンポラリージャズギターシーンはあり得なかったでしょう。

僕がAround 20の頃、彼に最も影響を受けた点は、そのサウンドの自由度、それを支えるリズム、グルーヴです。スペースを巧みに使ってサウンドの自由度を拡大する。単音のカウンターラインなどの動き、インタープレイ。それは他のジャズギタリストの音楽性にはあまりなかったものでした。その発想はギター的であってギター的でない(平行移動など多用したヴォイシングや薄いサウンドを効果的に使うのはギター的。一方アーティキュレーションは管楽器、みたいな…)。そんなギタリストだったと思います。

大好きだったのは、何と言っても「アンダーカレント」、それから「ジムホールライブ」。前者は僕にとって無人島に持って行きたいくらいの「ジャズ美」そのもの!若い頃、毎晩寝るときに聴いてました。バラッドが常にグルーヴしてて緊張感あるんだよな。後者は彼のあまりの超絶的なインプロヴィゼイションが堪能できるライブ盤。「Scrapple From The Apple」の展開の見事さにはただただ脱帽です(大学の授業でかけると現在でもため息もの)。

まあ、あれだけ一つのスタイルを築いた人だから60過ぎくらいから、シブいジャズギタリストになるかと思いきや、さにあらず。歳を取るにしたがって、それこそ70歳を越えて、どんどんサウンドが過激になって来ちゃった。90年代後半からハーモナイザー(ワーミーかな?)を使い始めて、もういわゆるモダンジャズギターサウンドではまったくなくなってる。

そんな彼ももう既に81歳。正直、ちょっと今回は心配で、これ観とかないとまずいかな、と思ったんですね。前回は相当調子悪かったみたいだし。

そんな心配は杞憂に終わりました。

僕が観たときの演奏曲は、
Bag's Groove, Chelsea Bridge, Body And Soul, St.Thomas, In A Sentimental Moodなど。スタンダードだらけだったけど(あ、ベースのスコットコーリーさんのオリジナルもやったな。これもまさにジムホールサウンドを意識した曲だった)、展開は途中パッと止まって1人になったり、エフェクトも使いまくりだし、とにかく元気だし面白かった。St.Thomasのイントロでフリーインプロヴィゼイションをやるって言って始めたのもいいサウンドだったなあ。トリオのサウンドも最高!スコットさんは太くてメロディックな実にベースらしいサウンドだし、タイコは憧れのジョーイバロンさんだもんね(ビルフリゼールのトリオはこれまた僕の観た生涯ベストパフォーマンスのひとつ)。柔らかくて綺麗で自在で言うことなしです。

テクニカルな肉体的部分(手の動きや細かい音符のタイミングなど)は正直衰えたとは僕としては思った。でも、全然そんなことは気にならない、どーでもいいんだな。あり余るパッション、アーティスト魂、美し過ぎるヴォイシング、展開のアイディア、楽曲理解…。やられました。

いつまで経ってもジムホール翁は後進にとってのマイルストーンであり大きな父の背中であったのでした。



ジム大師匠、まだまだお元気で素晴らしい音楽を奏で続けてくれることを願っております。



アンダーカレント

アンダーカレント

  • アーティスト: ビル・エヴァンス,ジム・ホール
  • 出版社/メーカー: EMIミュージックジャパン
  • 発売日: 2010/09/22
  • メディア: CD




Live!

Live!

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Verve
  • 発売日: 2003/03/25
  • メディア: CD




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ありがたき音楽人生 [音楽雑感]


 

今晩は。金環日蝕素敵でしたね。

 

さて、先週土曜に金沢へ行って来ました。文化と歴史を感じる大好きな美しい町。

 

当地の老舗ライブハウスもっきりやでの矢堀孝一(以下ヤボ)布川俊樹デュオ&セッション。デュオもやったんですが、実はこの日は矢堀ジャズ道場の発表会が中心でした(彼は月に1回レッスンで来ているようです)。そのゲストで呼ばれたわけ。矢堀先生と僕が交代で道場の生徒達と共演するという企画。

 

 

ヤボとはたぶん2年ぶりくらいかな。羽田空港で久々の再会です。おかしかったのはその前日、彼に電話したとき。途中で「あ、事件発生!」「どうしたの?」「いまライブハウスなんだけどギター忘れた」。なかなかやるな(爆笑)って感じです。ギタリストだねえ(ちなみに僕は本番には忘れたことはない!)。

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そして土曜日、またまたヤボちゃんギター忘れてます。あ、何と僕も忘れた…、ってツイッターやFBで書いたらやけに受けた(笑)。まあ何とかなるっしょ、ってな感じで小松へ向かいます。機内では色々な話で盛り上がる。彼とは若いときにあまりに深い付き合いがあるから旧友と同じですぐツーカーで話せるんだな。小松空港では彼が教えてる楽器屋バンバンの竹森さんがお出迎え。おー、何と手数王、菅沼孝三氏がいるではないか!彼は月2回レッスンらしい。ほとんどホームタウンだな。4人で昼メシは金沢名物チャンピオンカレーへ。かなり食う。

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孝三君とは相当久しぶりで、いつ以来か一所懸命思い出すと「15年ぶりくらいだねー」って昔話に。桜井哲夫さんのセッションで野力奏一さん、僕、孝三くん、三沢またろう君っていうかなり不思議な取り合わせメンツのライブがあったんですよ。彼はレッスンへ、僕らはホテルで1時間ほど休んで、5時頃作戦会議に出かけます。繁華街を歩いていると、何と福井のウクレリアン岩佐くん(※に註)と遭遇!彼は僕らのライブに来る前ちょっとブラブラしてたらしい。いやあ、縁があるのね(笑)。

 

※ VALISリユニオン記事での彼の紹介 

http://nunosan.blog.so-net.ne.jp/2012-03-17

福井デュオラマライブで 

http://nunosan.blog.so-net.ne.jp/2012-04-27

 

そのまま3人で一緒にもっきり屋に行ってマスター平賀さんに

ご挨拶して、すぐ近くのお奨めのお蕎麦屋さん藤井へ。塩ウニ、

焼き海苔、ふきのとう蕎麦味噌、粗挽き蕎麦、ビール&日本酒。

ここはナイス!やる気になって来たぞ!

ギターはないけど。

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考えてみて兄弟弟子。岩佐くんにギター借りようと思ったけど

ウクレレしか持ってない。堅気をやめた彼は酒断ちしてるそうな

(エラい!)。

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そしてライブ開始!僕は赤いちゃんちゃんこ、じゃなくて335、

ギター忘れた人はしょーがないから歌(笑)!

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ってのは嘘で2人ともマジシャンですから、本番になればどこからともなくギターやら鳩やらハートのエースやらが出て来ます。ライブはヤボ&ぬのさん師弟コンビから始まりました。There'll Never Be Another You、酒バラ。その後はヤボと僕が適当に分担して道場生徒たちと共演です。実に皆上手いしいい感じ。ヤボ、教えるの上手いんだな…。

 

 

ブルーボッサ弾くレフティーギター女子かっこよし! 

Her name is Electric Lady Gaga Hendrix.

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インターミッションで、この日参加の地元オルガン奏者エリザベスと

再会。5年前にジャングルトリオで来たとき(懐かし!)アフターで

金子雄太くんのオルガン楽しそうに弾いたんだよね。

「The Road To Jazz Jungle」愛聴盤だそうです。感謝。

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後半は岩佐くん6弦ウクレレとのデュオで Love から。おー、師弟愛ってことか(笑)。写真撮っておけばよかったな。

 

そして何と最後の生徒と僕とのFブルースで……、

 

やって来ました、手数王!

ぬのさん赤いテレキャス。これは超レアショットだ!

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この日もアフターアワーズセッション。数人とぬのさんのデュオ。かなりの酔拳だったかなあ(笑)。トータル3時間をゆうに越える超盛り上がり、最高に面白いライブでした。

 

 

打ち上げは、自由参加型フォーク酒場(?)バスクレフへ。

楽器何でもあるぞ!

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Let It Beやったり(僕はアコギでジョージそのまんまのギターソロ)、勝手にシンドバッドやったり(譜面が普通の市販フォーク本。全然

ローガンで見えなくて間違いだらけ…笑)。女子ドラマー、タイトで素晴らしかった。

 

 

全然知らない人にまじってギター忘れた人がドラム。

演奏はかぐや姫の「妹よ」。

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というすさまじい真夜中の宴でありました(笑)。

 

 

翌朝はホテルにあった露天温泉へ。二日酔い&寝不足のアタマでもの思いに耽ります。

 

音楽家人生、状況も厳しくて大変なご時世だし、GW後五月病ぽかったんだけど、ホントにこんな楽しい思いをして、それで皆に喜んで頂ける、何て有難い人生なんだろうと痛感します。実は、一番上の羽田空港の写真をFBにアップしたら、最近FBで交流ある中学時代の友人で世界を飛び回る超有名プロデューサーのK君が(中学のとき彼が一番ギター上手かった)、「中学生のときからまったく変わってない〜好きなことやって生きている人の笑顔って全然違うんだよね!」って言ってくれたのね。嬉しかったな。

 

ある意味、僕らは「いかに楽しく遊んで盛り上がるか」、それが仕事なわけです。普通の人だったらお金払ってでもやるようなことをやって、ギャラまで頂いてる。もちろん、音楽をどうしたら「よりよく」演奏することができるか、については日々精進しているし、自らへの厳しい規準は常にありますよ。でもそれは楽しいことだからね、大したことやってるとは自分は思わない。ホントに世の中には厳しくて辛くて重大な責任感とストレスがある仕事があると思うわけです(そこには別の喜びがあるでしょうが…)。僕はこんなことをやりつづけられて、つくづくラッキーだと心底思います。だからね…、

 

もっともっと楽しくパーッと行かなきゃね!

 

 

今週もガンバろー!

 

矢堀くん、バンバンの竹森さん、もっきりやの平賀さん、矢堀道場の皆さん、ありがとうございました。大変楽しゅうございました。また是非行きたいな!

 

 


 


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激忙月間を振り返る ~ ジャズマン人生渡世人稼業の如し [音楽雑感]


皆さん、こんにちは。

ブログがおろそかになって読者の方々には申し訳なく思っています。
ツイッター、Facebookがガス抜きになっちゃってるんだな(そういう人も多いことと思いますが)。

 

いやあ、4月は働いてますよ!ライブ17本、学校14日、レコーディング少々、その合間の隙を狙ってレッスンも多々。たぶん5年前の1.3倍くらい働いてる感じ。そうしないと食えなくなった感もあるんだけど(苦笑)。とにかく完全OFF日は1日もなし。でも今月に限ったことではなくて、手帳を見ると3/21からずっと続いてる(ちなみに3月の完全OFFは3日)。取りあえずこの連続仕事は5/2まで続きます。

 

ライブ仕事は、演奏する音楽もメンツも日々まったく違っていて、最近渡世人稼業(調べてみると正確にはだいぶ違うが)のような気分。色々な場所に行って一宿一飯の恩義に預かり、それに応えるべく、自分の能力を発揮する。日々、当日のことくらいしか考えない。こういうスケジュールを乗り越える精神性としてはいいんだけど、困った側面も多いかなあ…。まず、先のブッキングがおろそかになる。まとまった次に向ける創作活動も後回し。新聞を読まなくてニュースに興味がなくなり浦島化する(嘆)。本はほとんど読まない(涙)。

 

とは言え、やっぱこんな日々をツイッターやFacebookで小出しにしていると、皆さんに羨ましがって頂けます。大したストレスもなくしょっちゅう酒を呑み、美味いものを食いながら転々とするこんな稼業は全く以て幸せです。本当に僕らのような存在を助けてくれる方々あって成り立っているわけだし、心底感謝の念に堪えません。

 

若いミュージシャンや地方のミュージシャンとの交流も増えました。アマチュアの方々とのセッションも50歳過ぎて気楽に楽しんでます。でも自分の音楽に対する規準を緩くしてるわけだはないよ!色々謙虚になったってことです。皆さんご存知の通り、いま音楽家は相当工夫しないと生きていけない。これはVALISリユニオンライブをやったときにも改めて痛感しました。六本木ピットインがあった頃とかは何にもしなくても50〜100人くらいのお客さんがしょっちゅう入った。いま、それはかなり至難なことです(少なくとも僕にとっては)。最も単純化して考えれば、これは需給バランスだと僕は考えています。ジャズ系音楽需要に対して供給は東京界隈では明らかに過多です。ツイッター見て、まわりの素晴らしいミュージシャンが毎日毎日違う場所でいかにたくさんライブしていることか…。彼ら友人ミュージシャンはある種、商売敵なのです(苦笑)。

 

まあいいや。自分は自分の道を進んで行くまでです。5、6月はこの2ヶ月に比べると、かなり時間があります。この激忙期間に移動の車内や温泉で湯に浸かりながら考えた(笑)次なる動き、アイディアを具現化すべく動きたいと思っています。

 

タビでの1シーンは以下のありがたいブログなどでどーぞ。

 

4/19 浜松田町サロンでの福田重男布川俊樹デュオライブの模様

http://msgrp.hamazo.tv/e3167743.html

 

4/20 有馬温泉ソサエティーでの福田重男布川俊樹+αのライブの模様

http://arimasociety.blog114.fc2.com/blog-entry-639.html

 

 

その初の有馬温泉で思索に耽るぬのさん!

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次回写真集に続きます。お楽しみに!

 

 


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ピーター.アースキンWorkshop at 洗足音大 [音楽雑感]

 

今晩は、寒くなりましたねえ。

先日の記事の続きです。


ピーター.アースキンさんと再会した翌日、11/23に洗足音大で彼のWorkshopが行われました。ピーターさんがやっているビッグバンドの譜面が事前に送られて来て、それを洗足音大ジャズコースのビッグバンドが演奏して彼にアドバイスしてもらうというのが基本的なWorkshopの内容です。

僕はこの日は自分のモントルー川崎に出演する布川俊樹スペシャルバンドのリハがあったので、学校に来ていました。それを終えて、香取教授が指導するビッグバンドのリハをずっと見てたのね。ピーターさんもその場にいたり廊下に出たり。廊下では学生と積極的に写真を撮ったり話しかけたりしてました。あれほどの巨匠プレイヤーにして、ありえないくらい気さくな方です。

そこにいたほとんどの学生が一緒に写真撮ったんじゃないかな。


僕も1998年秋ロサンゼルスでのレコーディング以来の記念ショット(笑)。
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あのときは、レコーディング最終日に彼のお宅に伺いました。グリフィスパークにあったマッドハッタースタジオ(当時チックコリアのスタジオとして有名)から、ピーターの車にマークジョンソンさんと初っつぁん(古川初穂)と僕が同乗。「せっかくだからビバリーヒルズ通ろうとか…。ここに住んでるジャズミュージシャンはハービーハンコックだけだよ」とか言いながら(笑)。お宅ではワインとパスタ頂いてウェザーの話聞いたり…。人生最良の想い出のひとつです。



さて、Workshopは彼のリズムやドラミングに関する哲学から始まりました。とは言ってもまったく固い内容ではなく、ユーモアを交えた非常に楽しいもの。彼の人間性が非常に感じられます。話も上手だったな。ドラマーと思われる来場者からの質問にもひとつひとつ丁寧に答えて行きます。

印象に残った面白い話をいくつか紹介しましょう。

まず、ドラムを叩くときの姿勢について。

「ドラマーもそうじゃない人もドラムが叩けるように基本的なことを教えよう。さっき、ここの学校のトイレに行って手を洗ったらタオルがなかった。そういうとき君たちはどうする?こういう風にしないかい?」と言って肘を約90度に折り曲げて前方に手を軽く伸ばしてブランブラン。「力は入れない。散歩してる気分で…。手首はブラブラ」とか言って会場の笑いを取る(ブラブラ身体を揺らしながら歩くポーズが可笑しかった)。「これでドラムが叩ける」(ホントか…笑)。

要は脱力のことを言ってるんだけどね。スティックを握るのもとにかく軽く。まるで僕のカッティングのレッスンと同じようなことを言ってるぞ(笑)!「僕がドラムを演奏しているときにスティックを奪うのは簡単だよ」とか言って学生と実演。

あと、正確なタイムについての質問への答えも面白かった。彼がスティーリーダンのサポートをやった頃の話。仕事は急でリハが2日しかなかったって言ってたかな。で、そういうポップスロック系の仕事のときはテンポがとにかく大切。それも微妙に近いテンポがすごく多かったそうな。それで、メトロノームでホントに微妙に違うテンポで色々練習して、自分がどのテンポのときにテンポが動きやすいかどうかとかをチェックしたそうな。やっぱり一流プロはそういうところキチっとしてます。僕も改めてやってみよう。メトロノームはお友達だそうで、iPhone使ってやってました(笑)。


学生ビッグバンドとの共演(学生素晴らしかった。ガンばりました)は、ダイナミクスの仕切り力がやっぱり一味違います。印象に残ったのは、彼のオリジナル曲「Scotland Africa」(確かそんなタイトル)。スコットランド的な雰囲気とアフリカの6/8っぽいリズムを織り交ぜた楽曲。いい曲だった。学生には細かいアーティキュレーションやダイナミクスを指導。スイング4ビートをちょっとした意識で全然違うように叩けることを実際にやって見せてたけど(ちょっとした違いで強力にスイングする)、あれは素晴らしいレッスンだった。

一番感動したのは、最後のドラムソロデモンストレーション。「そんなにテクニカルなリックみたいのは使わない。基本オンビート(表拍)とオフビート(裏拍)の譜割りを組み合わせて作っていく」みたいなことから始めたんだけど……、

そのグルーヴと歌心。メロディックな展開。ありえない素晴らしさでした。世界的プレイヤーの底力をまざまざと見せつけられた感じ。ドラムソロだけど、ちょっとウルウル来ちゃったな。



Peter2.JPG


最後に「またやりたいね!」なんてお互いに話して…。

私も精進しないと…。



ディパーチャー

ディパーチャー

  • アーティスト: 布川俊樹,マーク・ジョンソン,古川初穂,ボブ・バーグ,ピーター・アースキン
  • 出版社/メーカー: BMGビクター
  • 発売日: 1999/03/25
  • メディア: CD



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我が敬愛するピアニスト福田重男 [音楽雑感]



新年度でございますな。激動の時代をどう生き抜くかが問われているときだと思います。

そして超微力ながら何か自分でできることはやって行きたいと考えています。

夏に福田重男とのデュオアルバムを出します。盟友のような存在です。今日は彼のことを書きましょう。



僕がこの日本で真に敬愛するピアニスト、それが福田重男だ。

彼のプレイからはグルーヴ、タッチ、音色何をとっても世界有数のジャズピアニストと同様の質感を感じる。僕はマルタバンドで彼と相当回数演奏した00年代前半、強い影響を彼から受けた。それがいまの自分のプレイに繋がってると思う。フレージングの譜割りや跳躍感、コード感とかかな。何をやっても「福田節」、まさにJazz Master!

そしてその人間性。僕はかなり理系な人間だが、彼はまったく違う。もっと感覚的というか…。30年近い付き合いで色々なことに対するこだわりはすごい。車、酒と食、海軍、ゴルフ、ファッション、どれもディープにこだわる、追求する(僕も色々なことが好きだがのめり込み度が低いかな、音楽以外は)。そして常に男気と色気を持ち続けるダンディー、愛すべき人柄。

そんな彼とのデュオ作品、ミックスを終え、あとはマスタリングやジャケットなどの作業。今回のレコーディングは僕と彼が完全に折半で作った自主制作だ。夏7月までにはリリースするつもりでいま動いている。

楽しみにしていてください!



インナー・ビューズ

インナー・ビューズ

  • アーティスト: 福田重男,チャーネット・モフェット,アル・フォスター
  • 出版社/メーカー: P-JAZZ
  • 発売日: 2002/06/19
  • メディア: CD


Light In The Darkness

Light In The Darkness

  • アーティスト: 市原康,福田重男,森泰人
  • 出版社/メーカー: インディーズ・メーカー
  • 発売日: 2009/03/31
  • メディア: CD






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今年は音楽家生活30周年 [音楽雑感]


明けましておめでとうございます。

実はですね、今年はなんだかんだ音楽家生活30周年なんです!

何をもってプロ音楽家スタートというかは、色々考え方もあるところですけどね。

まあ、自分で決めるとすると、1981年夏のミッキー.カーティス.バンド加入が音楽家生活の開始ということになります。最初は六本木アメリカンクラブのパーティー仕事。40分の演奏で4万円!貰いました。リハーサルは1回あったにしろ、学生(大学5年生)の身分ですごいギャラです。仕事が決まって同い歳くらいのメンバーで渋谷のビヤホール行って前打ち上げ(笑)。「これで僕らもやってける」てな感じで(そんなに甘くなかったけど)。その後、新しく六本木にできたクラブ「バレンタイン」で毎週ミッキーさんのライブをやるようになりました。それ+懐メロ系の大きなお仕事も頂くようになって…。だから82年大学卒業の年、初任給10万くらいはありましたね。ラッキーでした。

因に、リーダー作デビューは1991年、クラウンからリリースしたVALIS。バンド結成6年でのリーダー作でした。それから考えるとアーティストデビュー20周年でもあります。

あまり、何周年とか考えたことなかったけど、今年は何かパーっとしたことやろうかな(笑)。ちょっと暮れから考えてます。

まず、決まってるのは2月に行う福田重男とのデュオアルバムのレコーディング。彼のことを語るとキリがありませんが、最高のグルーヴと美しい音色を持つ稀有なピアニストと僕は思っています。常に通低する彼の美意識にも僕はしびれますね。彼ともひょっとしたら30年近い付き合いだけど、こんな歳になってデュオ作品を作るのは本当に嬉しい、そして光栄なことです。リリースしたら日本全国行きまっせ!フットワーク軽そうだし(笑)。

その他、ちょっと考えてることもあるんで、楽しみにしていてください。

というわけで、再出発の気分です。

今年もよろしくお願いいたします。


P.S…因に以下がファーストリーダー作。初心忘れるべからずということで紹介します。アイドル崩れみたいなカバーが希少価値(こっ恥ずかしいけど)。何たって銀紙がしょぼい(嘆)。でも中身はなかなかですよ。亡くなった青木智仁氏も参加しています。


ヴァリス

ヴァリス

  • アーティスト: 布川俊樹VALIS,布川俊樹,古川初穂,藤陵雅裕,納浩一,青木智仁,木村万作,カルロス管野
  • 出版社/メーカー: 日本クラウン
  • 発売日: 2002/01/23
  • メディア: CD




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ジャズライフにパット・マルティーノさんワークショップのレポートが! [音楽雑感]


皆さん、今晩は。師走という感じになって来ましたね。

今月も僕は先週は名古屋、今週は明後日から福山と地方ライブで盛り上がっています。

こんな風に忙しくしてるといつの間にかクリスマスが来て(毎年クリスマスは大学の冬期講習に重なるので休むことがない)、酒にまみれ(笑)あっという間に年末、新年を迎えるのでしょう。ハッハッハ。

さて、今日ジャズライフが送られて来ました。

載ってましたよ。11/6(土)洗足音大でのパット・マルティーノ・ワークショップのレポート。ジャズギターに関する圧倒的知識とトランスクライブの量を誇る石沢功治氏による素晴らしいレポートです。

改めて思い出されます。あの心洗われる感動的な時間。

洗足ジャズ科講師陣、香取良彦、道下和彦、原朋直、そしてワタクシのインプレッションも紹介されています。

読んでくださいね。


因に、以下URLはこのワークショップに関する僕のブログ記事です。




jazz Life (ジャズライフ) 2011年 01月号 [雑誌]

jazz Life (ジャズライフ) 2011年 01月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ジャズライフ
  • 発売日: 2010/12/14
  • メディア: 雑誌










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ジャズ.スタンダード.バイブル [音楽雑感]


皆さん今晩は。いよいよ師走ですな。早いなあ。

さて、長年の音楽仲間であり友人であり、僕の書籍「ジャズの壁を超える100のアイディア」でも最も登場している人物、

納浩一。

まったく自分とは色々な意味で対照的な立派な人であり、身近な人で最も尊敬している人です。

その彼が日本のジャズシーンの歴史に残る素晴らしい仕事を50歳にして成し遂げました。

「ジャズ.スタンダード.バイブル」。


今日、大学で、生徒来ないもんだから、ちょっとそれ見てカラオケ掛けながら練習してみたわけです。

いやあ、盛り上がった。大体こんな巧いカラオケバンド聞いたことないぞ(笑)。



この本、何がいいって……

●見やすい。1曲が1ページに完全に収まってる(あるいは両面2ページ)。4小節ごと1段となっている。

●選曲が完全に実際の現場に即している。

●コード進行が我々の現場で使っているものである。


かつてないジャズ楽譜集なわけです。

これを作るのが如何に大変だったことかはミュージシャンが見ればすぐわかります。彼にしかできなかったでしょう。この本には、彼のジャズに対する愛と情熱が溢れています。

この記事を読んでいる学生&僕の弟子、直ちに買うように(笑)!


というわけで、僕も全曲練習してみることにしました。やったことない曲も結構あったからね。ひねくれ者だから最初からじゃなくて後ろから始めて今日頭文字Sまで(笑)。




ジャズ・スタンダード・バイブル ~セッションに役立つ不朽の227曲 (CD付き)

ジャズ・スタンダード・バイブル ~セッションに役立つ不朽の227曲 (CD付き)

  • 作者: 納 浩一
  • 出版社/メーカー: リットーミュージック
  • 発売日: 2010/11/15
  • メディア: 楽譜





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パット.マルティーノさんWorkshopの本質を考える [音楽雑感]


皆さん、こんにちは。今月はかなりてんてこ舞いなスケジュールになってますが、今日はちょっと時間が空いた。こういうときにブログですね。

さて、前回に引き続き、パットマルティーノさんのWorkshopのお話。今回はその内容について僕が感じたことを書きますね。

まず、前日にパットさん側からFundamentalsと称する書類が送られて来ました。最初、ちら見したときは「何だ、この難しそうな内容は。何でこんな図形ばっかり書いてあるの?」と思ったんですね。で、Workshop当日朝、ちょっと真面目に予習してみたんです。で、実はそんなに難しくなかった。ただ、一体何でこういう風に考えるんだろう?果たしてどういう意義があるのかな?と正直感じたわけです。

大雑把な内容はですね、彼はまず西洋音楽で基礎となる12音を時計のように考えます。それを3分割したのが長3度音程、4分割したものが短3度音程になります。前者は12音時計の中で12時、4時、8時の位置に来る正三角形になります(何故か12時の位置がE音)。オーギュメントですね。後者は12時、3時、6時、9時の位置に来る正方形になります。ディミニッシュです。

彼はこの12音と時計が作る図形の繋がりに世界に共通する符号のようなものを見出したのです。

パットさんは「私にとってギターが先生でありかつおもちゃである」と何度も仰いました。彼は、いわゆる基礎的な音楽理論のようなものから音楽に入ったのではありません。ギターを好き勝手にいじくっているうちにオーギュメント、ディミニッシュの分割をギター指板上で発見したのです。最初にそれを発見したとき、彼はその名前さえも知らなかったそうな…。そして、この2つのベーシックなものをちょっと変化させるだけで、色々なサウンドを出せることを見出したのです。オーギュメントをベースにしてメジャートライアド、マイナートライアドができる。ディミニッシュコードをベースにしてドミナント7th、マイナー7th(b5)ができる。つまり彼にとっては、最も基本的なコードとされるトライアドよりも何とオーギュメントの方が先なの!!

これには驚きでした。「自分はジャズインプロヴィゼーションの部屋にBack Doorから入った」、まさにその通りです。ギターというフィギュアを図形的に理解し、長3度音程と短3度音程のサウンドを発見した。そして、それは時計と同じ。ディミニッシュコードは東西南北のようなもの、こんな考え方を誰がするでしょうか(笑)??

そして、それを彼は「喜び(Joy)」とともに理解した。

この話は2時間近くに渡ったWorkshopの中でも半分以上占める重要なコンセプトでした。何度も弾かれるオーギュメントやディミニッシュコードの意味に困惑した学生もひょっとしていたかもしれません。でも、彼が執拗にこの話を繰り返すことによって、あることが僕達に伝わって来ます。彼は彼以外の誰でもないやり方で「世界を発見した」のです。彼は音と楽器(ギター)を通じて世界と通じたのです。その態度はもう子供のような、というか原初の創造欲求だと僕は感じました。

彼が長い時間掛けて言いたかったことは、「それぞれのプレイヤーにとって最も大切なことは、自分なりのやり方で理解する」ということだったと僕は思いました。つまりそれは、誰もが持っているBack Doorの部分なのです。

実はですね、パットさんほど徹底してはいませんが、僕もジャズインプロヴィゼーション修得過程は彼と似たようなやり方だったんですね。ラジオやレコードに合わせて演奏して、メトロノームなんか使わなかったし、最初、ウェスとかコピーしたときに一般的な理屈はまったく知りませんでした。でも、「メジャーキーなのにマイナーっぽい音使いかっこいいな…」とかね、後でジャズ研入ったら、先輩が「それはオルタードドミナントで…」なんて教えてくれたわけです。でも名前知らなくても僕は「知ってて」弾けた。僕はジャズのフレージングで一番それらしいのはIIマイナーのフレージングだと常々言って来ました(「ジャズギターの金字塔」や「ジャズの壁を超える100のアイディア」をご覧ください)。これはたまたまパットマルティーノさんのマイナーコンバージョンの考えと同じだったので、彼の方法にはすごく共感した。でもこれは特別なことではなくて、色々ジャズのコード覚えたらそういう理解に行くのは、ギタリストとしては自然なわけです。Abm6(9)とG7(#9,b13)はベースがなければ押さえ方同じですからね。それで、僕はサブドミナントIImとトニックメジャーIMとドミナントモーションV7-IMの3つのフレージングと考えた。パット大先生は何とそれを全部マイナーコード(7thかM7th、つまりドリアンかメロディックマイナー)で考えたってことですね。すげー一元論(笑)。とにかくワンアンドオンリーは間違いない。

これ、でもよく考えてみると、いまの時代に非常に難しくなっていることかもしれません。もうありとあらゆる教則本が出回り学校ではノウハウ的に教えたりする(自分も加担しておりますが…笑)。考えてみて、僕の時代はコピーをするとき、カセットを何度も巻き戻して止めた(これやってると止める技術が上がる。つまりリズムよくなる?…笑)。でもパットさんの時代にはカセットさえなかったでしょう。やっぱりいまのミュージシャンとは練習のやり方が根本的に違ったかもしれませんよね。

その情報のないことの利点はあったと思うわけです(実は濃い情報があったとも言える)。あまりのたくさんの情報は情報ないのと同じことですから(すべて等質化しますからね)。

パットさんのお話は1時間15分あたりで、ようやくマイナーコンバージョンになりました。彼のオリジナル曲譜面を見ながら、彼のインプロヴィゼーション解釈の説明を聞きました。ホントに全部マイナーコードで考えている。ジャイアントステップスは演奏するのが怖かったけど、マイナーコードに置き換えることによって演奏できるようになったとも仰ってました。ちょっと断片を演奏するんだけど、これがカッコイイのなんの(笑)。

1時間半経って学生との質疑応答。よかったのは、「音楽を職業とするかしないかにかかわらず、音楽を通じてコミュニケーションすることの喜びを知って欲しい」というようなお話があったこと。「ギターが君たちと僕を繋げた」というような発言もありました。人間存在として素敵でしたね。僕も実は質問したかったんですけど、まあ学生を差し置くわけにはいかない(苦笑)。記憶を失ってから、まったく同じような過程で練習したのか?というようなことがちょっと疑問でした。一度まったく「無」になって再びオーギュメントやディミニッシュを発見したのか?というようなことです。たぶんそうなんだろうな…。

正門でお迎えしてからWorkshopまでの時間、終わってからお見送りするまでの時間に色々とお話をすることができました。人間存在そのものにオーラがありダンディーそのもの。心洗われる出会いでありました。

また奥様あやこさんもWorkshopではギタリストとしてサポート。大変仲睦まじい御夫妻ぶり。日本人同士のカップルにはあまりないことかもしれませんね(因にあやこさんは日本人です…笑)。

で、校舎の前で写真撮影させて頂きました。

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パットさん、あやこさん、どうもありがとうございました。




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Mr.パット.マルティーノが洗足音大にやって来た! [音楽雑感]


秋の眩しい陽光の昼下がり、黒塗りのタクシーが煉瓦色の門をゆっくりとくぐった。ドアが開き、黒いショートコートを来た銀髪のスリムな紳士が静かに姿を現す。一目で気品と風格を感じさせるダンディー、彼こそがジャズ.ギター歴史上の真のカリスマ、Mr.パット.マルティーノその人であった。

11月6日正午過ぎ、私は香取教授と通訳の高木さんと共に、溝ノ口洗足音大正門で、彼と奥様のアヤコさん、ロードマネージャー氏の3人を出迎えた。ジャズコースの一大イベント、パット.マルティーノWorkshopが急遽実現したのである。初対面の挨拶を交わして、如何にこの企画が大学ジャズコースにとって意義あることなのか、どれほど私達が感謝しているかを彼らに伝えた。

控え室よりWorkshop会場となる教室が正門に近かったので、まずはサウンドチェックをすることに。教室へ入ると、開始約45分前ながら、かなりの学生が前の席を取ろうと集まっていた。パットさんが教壇に立つと、何とも言えない緊張感と静謐が教室を満たした。そしてそのサウンドチェックの一音であの圧倒的なオーラが教室を支配したのだった。「涙出そう」なんて言っているギター学生も…。

サウンドチェックを終え、控え室に向かいながら、パットさんはこの日の学生の数や彼らがどういうコースの学生であるか、何を習っているのか、というようなことを丁寧に尋ねて来た。それに答えつつ、こちら側の状況を少し話した。実は、前日にWorkshop用資料が大学に送られて来ていた。かなりギタリストに特化している内容にも感じたので、この日の学生は半分以上は他の楽器だということを伝えると、彼は「自分の音楽はギターという楽器から生まれて来たもので、そこから発想やアイディアを得ているから、すべての楽器プレイヤーに自分の体験を話して行くことは有意義だ」というようなことを仰った。実にごもっともであるので、基本的に任せることに(と言うか僕ごときが口を出してもしょうがないわけだが…笑)。

ジャズコースがある建物ブラックホールのオフィスが控え室。軽く雑談などしつつ、ここはチャンスとばかり(Workshop終わってからは時間があるかわからないからね)「May I ask a favor of you before the workshop starts?」

ってことで……、




歴史的巨匠ギタリストを囲んで、ぬのさんとミッチー。
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この控え室から早くも彼の音楽談義は始まった。「後は本番でお願いします」ってことで(笑)、いざ教室へ。



それから2時間弱。有難い深淵なお言葉の数々を頂戴しました(パットさんも何度もProfoundって言ってたな)。


彼はあのお歳にして、重いギターを抱え2時間近く座ることもなく、話し続けた(弾くよりも話が中心だった)。その情熱にまず驚く。でもそれはシンプルに彼にとって喜びであるに違いない。

そう、僕が彼の言葉から強く感じたことは、彼にとって「人生=表現=Joy(喜び)=コミュニケーション=音楽」であり、それらは自然にシンプルに分つことなく体現されているということ。

以下、この日の彼の至言から(愚生大幅解釈もあり)。

「ギターはおもちゃのようなものであって僕にJoyを与えてくれる」
「ギターが私の先生だった。それぞれの楽器が自分の方法を教えてくれる先生だ」
「先生に習ってピックの持ち方を変えたら楽しくなくなってしまった」
「弾く力が強くて弦を切ってしまう。でも弱く弾いたら楽しくない。太い弦を張ることにした」
「僕はインプロヴィゼーションの方法をBack Doorから入った」
「Front Doorから入ってもBack Doorから入っても目指すところは同じ」
「メトロノームで練習したことはない。大体メトロノームがなかった(笑)。ラジオから流れてくる曲に合わせて練習するんだ。」
「Giant Stepsを弾くのが怖かった。メジャーコードばっかりだから。僕はマイナーコードが好きだ。」
「僕は明日朝7時のフライトでニューヨークに飛び6時間空港に滞在してパリに行き、その後すぐクロアチア。そんな生活をしながら、自問する。自分は果たして何をしたいのか?何者でありたいのか?ジェントルマンであるか?忍耐強くいられるか?」
「自分が音楽をでき、どんな場所でもそれを通じてこういった場所で初対面の君たち(学生)とコミュニケーションできる。それは有名なクラブで演奏することと同様に喜びである。」
「プロになるならないにかかわらず音楽を通じてコミュニケーションの喜びを掴んで欲しい」


こんね感じなわけですよ。

まさにピュアな最高に素敵なお方で、その音楽性は真にオリジナル。僕は正直2回位うるうるしちゃったな。自らを顧みて、どちらかと言うと相当好きなこと、Joyだけ考えてやって来た音楽家のような気もするけど、彼とは比べものにならない。ある意味子どものようであり、哲学者のようでもある人。自分の心についた錆びを洗い流してくれるような素晴らしい出会いだった。

今日はここまでにしようかな。
次回、まさにワンアンドオンリーと言える彼の音楽へのアプローチ法や音楽性について書いてみるつもり。


To Be Continued !!


P.S…今回は時間掛けて真面目に書きました(笑)。
ちなみにこちらは大学で10年間のお隣さん、ミッチー先生のブログ記事です。







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